2017年5月24日水曜日

県民健康調査課からの回答はありませんでした。

5月9日に県民健康調査課に提出した要請書では、5月22日までに回答を求めるとしていましたが連絡がないため、県民健康調査課に電話をして回答の確認をしたところ、要請書なので回答はしないとの答えでした。

県民健康調査課への要請書↓

https://drive.google.com/file/d/0Bw9-NJsCQLz9U3o4SlpOaTdXcjA/view


要請内容の、「経過観察中に県立医科大の医師が診察・診断している甲状腺がんについて、県民健康調査検討委員会に報告し、公表すること、また、経過観察中に県立医大以外の医療機関で診断している甲状腺がんについても、把握する仕組みを確立させ検討委員会に報告し、公表すること」を、県として県立医大に指導、指示したのかという問いには、県立医大ではこのことは認識していると思うという答えでした。
認識しているというのなら、県からそのことを伝えたのか、伝えたのなら、いつ誰が誰に伝えたのか、その答えはどうだったのかとの問いにも、要請書なので答える必要はないと繰り返すばかりでした。
質問状なら回答するのかという問いにも、内容によるという答えでした。


要請書の提出時にも部屋を用意せず、要請内容が県立医科大に伝わったのかという問い合わせにも、明確な答えは無く、原発事故被害者である県民に対する不誠実さを感じました。

2017年5月13日土曜日

「具体的な対策については答えられない」ー要望書提出報告


福島県立医科大学が、甲状腺がんで摘出施術を受けていた4歳児について、県民健康調査検討委員会に報告していなかった件について、59日、県民健康調査課に要請書を提出しました。
 


 要請書では、実施主体である県として、県立医大に二次検査で経過観察中であっても検討委員会に報告、公表するよう、また県立医大以外での医療機関による甲状腺がんの診断であっても、把握する仕組みを確立するよう求めています。

当日は「子ども脱被ばく裁判の会」も、経過観察後甲状腺がんが判明した子どもの人数の公表とルールの変更、また、福島第一原発事故後に生まれた子どもも検査対象とし充実した疫学調査を求める要請をしました。

 県民健康調査課には事前に、提出時の話し合いと会議室の用意を要望しましたが、聞き入れられず、他の人達が往来する県庁西庁舎2階の喫茶コーナーに、福島秀行、洞口一之主任主査がやって来て、そこで要請書を読み上げて手渡し、30分ほど話し合いをしました。

ひだんれんからは神奈川、東京から駆け付けた3人の避難者も含め6人、子ども脱被ばく裁判の会からは、共同代表2人の他支援者3人が参加して総勢11人となりました。

要請に対して県の担当者の返答は、「意見を伺い、業務の中で生かしていく。具体的な対策については答えられない」というものでしたが、当時4歳だった子どもや親からの相談があれば、県の医療面でのサポート事業に該当するので対応したい、という回答がありました。武藤類子共同代表からこのような事例がまだあるかもしれないので、県立医大と連絡を取りあい調査してほしい旨、要請しました。

話し合いの中で、県知事にもこの要請書を渡してほしい、県民健康調査や甲状腺がん検査の意見交換の場を設けてほしいという意見にも、担当者は即答せず検討するとし、検討委員会にも要請書を渡してほしいという意見には、口頭で報告するとの回答でした。5月か6月にあるはずの県民健康調査検討委員会に、今回の要請の報告があるかどうか注目です。

県の担当者の言質を取られないような話しぶりの中で、唯一、サポート事業について言及した時の福島主任主査の「甲状腺がんの子どもさんや家族が一番大変な思いをしているわけですから」という言葉に、県民の健康被害を憂慮する行政職員の思いが垣間見えた気がして、そのような思いと態度で、常に県民の健康問題にあたってほしいと思いました。

 

2017年5月8日月曜日

福島県知事と、県民健康調査課に要請書を提出します。


 以下の要請書を県知事と県民健康調査課に提出します。
 要請書に対して15団体の賛同がありました。

5月9日(火)10:00~10:30 福島県庁西庁舎2階喫茶コーナーにて提出
        11:00~11:30 記者会見 本庁舎2階県政記者室
 

福島県知事     内堀 雅雄 様

県民健康調査課課長 鈴木 陽一 様

                               2017年5月9日                               


                 要 請 書

 3月30日の報道により、福島県立医科大学(以下、「県立医大」)がこれまで県民健康調査甲状腺検査で公表してきた以外にも、甲状腺がんと診断され摘出施術を受けていた4歳児がいたことが明らかになりました。

 その同日、県立医大は、二次検査で経過観察となったのちに甲状腺がんと診断し手術をしても、県民健康調査の「悪性ないし悪性疑い」として報告はしないと、放射線医学県民健康管理センターのホームページ上にて公表しました。

 しかし2015年2月に開かれた福島県県民健康調査検討委員会(以下、「検討委」)の第5回甲状腺検査評価部会では、当時甲状腺検査を担当していた県立医大の鈴木眞一教授が、「経過観察中に発見された悪性腫瘍」は「別枠で報告になる」と発言しています。結局これが現在まで検討委に示されていなかったことが明らかになりました。

 検討委がまとめた「県民健康調査における中間とりまとめ」では、事故時5歳以下の甲状腺がんの発見がないことを「放射線の影響とは考えにくい」とする根拠の1つとしており、県はそれを受け対応を策定しています。さらに2016年、日本財団が主催した第5回福島国際専門家会議にてまとめられ、12月に知事に提出された提言では、4歳以下の甲状腺がんの発見がないことを理由の1つにして原発事故との関係を否定しています。
 今回、4歳児の甲状腺がんの発症が明らかになったことは、これらの見解の前提を覆す重大な事実です。

 県立医大は、県民健康調査甲状腺検査において経過観察とされた対象者の、その後の症例を速やかに調査し検討委に報告するべきです。そして検討委は、その新たな情報を踏まえ、中間とりまとめの内容を見直すべきです。特に県立医大が、5歳以下の甲状腺がんの有無が検討委で議論になっていることを知りながら報告しなかったことは、その隠ぺいすら疑われる行為であり、県民健康調査自体の信頼を大きく棄損しかねません。

 県は実施主体として、県立医大に対し、以下のように強く指導・指示するよう要請いたします。

 尚、要請に対する回答は文書にて、5月22日までにお送り下さいますよう、よろしくお願いいたします。

                        記


1、 県立医大に対し、県民健康調査甲状腺検査で経過観察中に県立医大の医師が診察・診断している甲状腺がんについて、検討委員会に報告し、公表するよう指示すること。

2、 県立医大に対し、県民健康調査甲状腺検査で経過観察中に県立医大以外の医療機関で診断している甲状腺がんについて、把握する仕組みを確立させ、検討委員会に報告し、公表するよう指示すること。
                                                                                                       
                                    以上 
                                 
原発事故被害者団体連絡会(加盟21団体)

                                共同代表 長谷川健一 
                                       武藤類子


【賛同団体】

原発被害者訴訟原告団全国連絡会(加盟21原告団)

「避難の権利」を求める全国避難者の会

原発災害情報センター

会津放射能情報センター

避難の協同センター

認定NPO法人アウシュヴィッツ平和博物館

虹とみどりの会

緑ふくしま

市民による健康を守るネットワーク

あぶくま市民放射能測定所

3a郡山

いのちを守る三春の会

フクシマ・アクション・プロジェクト

ふくしまWAWAWA―環・話・和―の会

原発いらない福島の女たち


福島県知事と県民健康調査課への要請書




 


2017年4月30日日曜日

【声明】 今村雅弘前復興大臣の度重なる暴言に抗議し、「健康と生活再建を優先した復興」への転換を求めます


内閣総理大臣 安倍晋三 様

復興大臣   吉野正芳 様                       
                                                     
                                 2017年4月30日

                                                原発事故被害者団体連絡会(ひだんれん)
                                                           共同代表 長谷川健一 武藤類子

【原発事故被害者団体連絡会(ひだんれん)声明】

 今村雅弘前復興大臣の度重なる暴言に抗議し、

「健康と生活再建を優先した復興」への転換を求めます


 原発事故被害者団体連絡会(ひだんれん)は、国と東京電力の責任を追及し、被害の賠償と救済を求めて裁判やADRに訴えている団体の連絡会です。国と福島県が避難指示区域外避難者の住宅無償提供打ち切りを決定した時点から、打ち切りは避難者の権利を著しく侵害するものとして、国や福島県に継続を求めて度重な働ききかけをして来ました。

今村雅弘前復興大臣が、東日本大震災を「あっちの方」「東北で良かった」と発言し、被災者を傷つける発言をしたとして辞任し、吉野正芳氏が後任の復興大臣に就任しました。今村前復興大臣が復興を経済的視点のみでしか見ておらず、被災者の人間としての存在を軽視していたことの表れであり、強い憤りを覚えます。

 今村前復興大臣は、4月4日にも、避難指示区域外からの避難を自己責任だとする許しがたい暴言を発しています。しかし、そもそも原発事故が国と東京電力の責任であることは明らかで、被曝の危険を避けて生活することは、人間として当たり前の権利であり、避難者が「自己責任」を求められるいわれなどまったくありません。
 今村前復興大臣は3月12日のNHK日曜討論でも、「ふるさとを捨てるのは簡単だ」などと発言しましたが、加害者である国の大臣が、被害者に対して向ける言葉ではありません。ふるさとを捨てたのではなく奪われたのです。今村前復興大臣の言葉は、国の原発事故被害者切り捨て政策の表れであると考えます。

 本来は国の責任である被害者救済を福島県に丸投げしてきたことを反省し、早急に住宅供与打ち切り後の避難者の実態を把握して、生活再建を支える政策に転換すべきです。

 東日本大震災以降の6年間、被災地で行われてきたのは、大企業、土木・建設産業優先、経済的視点のみで人間不在の「復興」であったと言わざるを得ません。私たちが望むのは、被災者ひとりひとりの権利が尊重され、すべての被災者が健康で文化的な生活を再建する真の意味での復興です。私たちは、被害者の声に真摯に耳を傾け被害者と対話することをこれまで以上に強く求めます。これに加え、今村前復興大臣が改めて被害者に直接謝罪すること、吉野正芳新復興大臣に対しても、原発事故被害者団体と直接話し合いの場を持ち政策に反映することを求め、以下について要請します。


                                                                  記


1、今村雅弘前復興大臣は、東北の被災地に赴き、改めて被災者に直接謝罪すること。

2、吉野正芳新復興大臣は、原発事故被害者団体と直接話し合いの場をもつこと。

3、国の責任で、早急に避難者の実態把握をすること。

4、避難指示区域外避難者の住宅の無償提供打ち切りと、福島県内の仮設住宅からの退去を撤回すること。

5、全ての原発事故被害者の、健康と生活再建を優先した復興策を具体化すること。



政府と復興庁に対する、ひだんれん声明


 


                                              




 

2017年4月8日土曜日

今村復興大臣の辞任を求めます!


44日の記者会見で今村復興大臣は、住宅供与の打ち切りにより困窮する自主避難者への、国の責任についての質問に対し、対応の責任を福島県に押し付けたうえで、さらに記者が追及すると、自主避難は「自己責任」「裁判でも何でもやればいい」と答えました。

 東京電力福島第一原発事故の責任は、国と東京電力にあり、2012年に制定された、「原発事故子ども・被災者支援法」は、国策として原発を推進してきた国の責任を明記し、被害者が居住・避難・帰還のいずれを選択した場合でも、国が支援を行う旨が書き込まれています。原発事故さえなければ、避難者が故郷を離れて辛く苦しい思いをすることはなかったのです。今村大臣の暴言は国の責任を否定し、避難者を侮辱するものです。

復興大臣として不適任な今村大臣の辞任と、復興庁が原発事故被害者に対しての責任を全うすることを求めた、4月5日からの行動を記載します。

 

<4月4日>

 復興庁の今村大臣は「自主避難者」に対し「自己責任」だと明言。
 「裁判でも何でもやればいい」と声を荒げました。
記者が「責任をもって回答してください」と追及すると、大臣は「無礼だ。撤回しろ」と語気を強め、最後は「二度と来るな」「うるさい」と怒鳴りながら、会見室を退室。

撮影したのは、フリージャーナリストの西中誠一郎さん。

記事: http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/2113

動画: YouTube https://www.youtube.com/watch?v=mOUSSJmg_dE



<4月6日 官邸前抗議行動>


「今村復興大臣は、直ちに辞任しなさい!」福島原発事故避難の当事者たちが緊急抗議!――被災者を切り捨てる今村復興相の暴言を許さない! 官邸前緊急抗議行動 2017.4.6    (IWJ 動画)
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/372450


<4月6日 復興庁に4団体共同で抗議の申し入れと署名提出>

申し入れ書「復興大臣の辞職を求めます」
https://drive.google.com/file/d/0Bw9-NJsCQLz9LW42RHFmMVJDSnc/view?usp=sharing

・ 避難の協同センター

・ 「避難の権利を求める」全国避難者の会

・ 原発事故被害者団体連絡会

・ 原発訴訟原告団全国連絡会


署名は、たった1日で28,127筆が集まりました。


民の声新聞【自主避難者から住まいを奪うな】「今村大臣辞めろ」。暴言相次ぎ復興庁に署名提出。役人は「言葉の使い方間違えた」。「国全体の姿勢の問題」との指摘も
http://taminokoeshimbun.blog.fc2.com/blog-entry-144.html


<4月7日>

今村雅弘復興大臣は7日午前の閣議後会見で、原発事故の自主避難者について「自己責任」だとした発言について撤回した。一方、職責を全うするとして、辞職については改めて否定した。

アワプラネットTV 2017.4.6
http://www.ourplanet-tv.org/?q=node%2F2114


<4月7日 4団体共同記者会見>

 2017.4.7【記者会見】原発事故避難者問題(UPLAN 動画 1時間17分)
 https://www.youtube.com/watch?v=9I-b7Tsy1rg


 <4月7日 復興庁前 抗議行動>

2017.4.7【緊急行動】今村復興相発言抗議!復興庁前(UPLAN 動画 1時間35分)
https://www.youtube.com/watch?v=QDDqk3QMbow&t=274s



<今村復興相発言に関する報道の一部>


 「自主避難も国の責任」 復興相発言受け抗議集会 2017.4.6 東京新聞
 http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2017040690070242.html


「自己責任」復興相が撤回 避難者「辞任を」憤り変わらず 2017.4.8 東京新聞
 http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201704/CK2017040802000151.html


被災者感情、逆なで繰り返す 復興相、度々の問題発言 2017.4.7 朝日新聞
http://www.asahi.com/articles/ASK464HN1K46ULZU004.html


社説 今村担当相の「自己責任」発言 復興を語る資格はない 2017.4.7 毎日新聞
 https://mainichi.jp/articles/20170407/ddm/005/070/146000c


社説 <社説>復興相の暴言 首相は即刻罷免すべきだ 2017.4.7 琉球新報
 http://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-474317.html


2017.4.7 TBSニュース
 http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3023494.html?from_newsr


2017.4.8 TBSニュース 避難者、「本音が出たなと」復興相に辞任求める声
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3023740.html
 


社民党福島県連や県平和フォーラムなどでつくる「脱原発福島県民会議」は7日、今村氏の辞任を求める抗議文を復興庁と今村氏宛てに提出した。 河北新報
 http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201704/20170408_63037.html


米山知事、復興相の発言「正しくない」 新潟日報 2017.4.8
 http://www.niigata-nippo.co.jp/news/politics/20170407317144.html









2017年4月4日火曜日

「住宅無償提供の打ち切りは認めない」 福島県庁前アクション・共同声明提出

3月31日「住宅無償提供の打ち切りは認めない」福島県庁前アクションは真冬並みの寒さの中、7時半から8時半までの県庁前スタンディングから行われました。

 福島県知事と福島県当局に対する原発事故被害者3団体の共同声明は、10時から県庁隣の自治会館にて担当課である生活拠点課の主幹に読み上げて手渡しました。その後の話し合いの中では、4月以降の交渉や実務者会議の件までは話が進まず、先延ばしとなりました。

 
 

13時から福島駅前に移動し、道行く人に県内在住者も避難者も同じ原発事故の被害者であること、避難者の置かれている実態や、被曝しない権利が守られていないことなどを訴え、チラシを配布しました。もう帰ってきた方がいいという人や、避難したくてもできない人に比べ避難できた人はいいではないかという声、その一方で家族または本人が避難中なので、自主避難者のことはよくわかるという人もいましたし、立ち止まって耳を傾ける人もいました。 福島県に在住する人が自主避難者の声を聞く機会は少ないため、このような街頭での訴えも必要だと思わされました。

福島県は打ち切り後も支援の在り方や救済の在り方を検討するとしていますが、「一人ひとりに寄り添った支援」と言いながらそれは言葉だけで、福島県独自の支援策からこぼれ落ちる人たちの対策は、避難先自治体や、その自治体のNPO法人に丸投げの実態からは、具体的な施策があるとは思えません。

すでに支援制度から漏れてしまう自主避難者が、次の住居が見つけられず、サポート事業者との連絡も絶ち消息不明となる事例なども出てきています。
独自支援策以外の救済策を検討しているのであれば、より早くより具体的なものにするため、避難当事者を加えた検討会議が必要です。
3月31日を境に避難者の生活がますます脅かされることの無いように、今後も福島県や国への働きかけを続けていきます。


<当日の報道>


共同通信社

同日、東京でも「さようなら原発1000万人アクション」の呼びかけで120名ほどが集まって、福島と連動して抗議行動を行いました。

4月1日 東京新聞



「それぞれの3・31」民の声新聞
 

2017年3月31日金曜日

原発事故被害者3団体共同声明 


 
住宅無償提供の打ち切りは認めない


 内堀雅雄福島県知事と福島県当局は、避難指示区域外からの避難者1万2539世帯・3万2312人に対する住宅無償提供と県内の一部仮設住宅入居を、3月31日限りで打ち切る、と改めて言明した。

 私たち被害者3団体はこれを認めない。今からでも遅くはない。この発言を撤回し、直ちに国と再協議し、法的責任に基づき被害者への住宅無償提供を継続し、抜本的な被害者救済制度を速やかに確立することを求める。

 県内外の避難者は、2013年以降、「来年の住まいはどうなるのか」という不安の中で過ごすことを強いられてきた。多くの署名を集め、「子ども・被災者支援法」の精神に基づく住居の安定した提供を求めてきた。しかし、内堀知事は2015年6月、政府から同意を得たとして、一方的に災害救助法の適用打ち切りを宣言した。前年まで政府に対し継続を要請してきた福島県の姿勢を一転させたのだ。


 その理由は何なのか。「除染の進捗、食品の安全性の確保等復興が進み、生活環境が整いつつある中、多くの県民が福島で暮らしており、応急救助の必要性が無くなった」というばかりで、判断に至った経緯、判断の根拠について、具体的な説明はない。「救助」を「支援」に切り替える必然性についての答えもない。政府は知事のこの判断を盾にして、「被害者救助の義務」を逃れようとしている。

  3月17日、群馬県に避難していた137名が求めていた損害賠償訴訟で、前橋地方裁判所は原発事故に対する国と東京電力の法的責任を明確に認め、被害者への賠償を命じる司法の判断を示した。そこには避難指示の有無による線引きはない。もはや、避難指示区域外避難者に対する「災害救助」での言い逃れは許されない。

   打ち切りに代わるものとして、避難者の声を聞くこともなく半年後に決定された「支援策」は、避難先自治体への住宅確保の依頼と、民間賃貸住宅居住者の一部に対する2年限定の家賃補助に過ぎない。それにも関わらず県当局は昨年以降、3次にわたって戸別訪問を実施、「3月末退去」を迫り続けてきた。

  内堀知事は3団体の公開質問状に対し、「自主避難者の約97%については、4月以降の住まいの確定が見込まれている」と回答した。この数字の根拠は何か。仮に、この回答を前提にしても、3%、343世帯は、いまこの段階で、生活の基盤である住まいを追われようとしているのではないか。「97%」の多くが、新たな経済負担に立ちすくんでいる姿が見えないのか。見ようとしないのか。
  これらの事態は全て、内堀知事の判断によって引き起こされた、新たな被害である。

   県民の命と生活を守るべき知事に、県民である原発被害者をさらなる苦境に追い込む権限はないはずだ。今後生じるすべての問題を含め、内堀知事はその責任を逃れることはできない。住宅提供打ち切りという人権を無視した手段を前提とした「帰還政策」「復興政策」は、既に破綻している。今こそ正道に戻るべきだ。

  私たちは、被害者の一人たりとも路頭に迷わせることは認めない。

    福島県内外を問わず、全ての被害者に日本国憲法が定める基本的人権が守られる生活が保障されるまで、住宅無償提供の打ち切りと仮設住宅からの追い出しを中止・撤回し、法的責任に基づく抜本的な被害者救済策の速やかな確立を要求し続ける。

 2017年3月31日


   原発事故被害者団体連絡会

    連絡先:☎080-2805-9004 Email:hidannren@gmail.com



    原発被害者訴訟原告団全国連絡会

    連絡先:☎090-3363-5262 Email
gensoren@zpost.palala.


    「避難の権利」を求める全国避難者の会

    連絡先:☎080-1678-5562 

         Email:hinannokenri@gmail.palala.com


    原発事故被害者3団体共同声明